南国らしさ。みんなで作る新しい時代。若者たちとこれからの故郷を語る座談会 南国らしさ。みんなで作る新しい時代。若者たちとこれからの故郷を語る座談会
田中
皆さん今日はありがとうございます。稲葉くんは愛媛県出身ですよね。
稲葉
はい、そうです。地域社会をより良くする方法を学びたくて高知大の地域協働学部を選びました。豊かな海・山・川の大自然の中で、学術的な学びだけでなく、実践的な学びもさせて貰っています。
田中
それは地元高知の人間としては嬉しい限りだし、未来を担う若者がそういう考えを持ってくれていることが、政治家としても励みになりますね。逆に小松さんは県外に出られてるわけだけど、どんな感じですか?
小松
そうですね。私は上京を機に故郷の良さを改めて実感したといいますか…。都会にはない魅力をそのままに、これからも皆が胸を張れる地元で在り続けて欲しいと願っています。
田中
いずれは高知に帰ってきて欲しいですが、どう?
小松
実は私の印象として、南国市は移住やふるさと納税にも前向きじゃないなぁって。せっかく空港があって、高知県の中でも2番目に人口が多いのに、知名度の低さがとても残念に感じます。もっと県外に向けてどんどん発信すればいいのにって。
田中
いま空港の話がでましたね。僕もこの県下唯一の存在には思い入れがあって、県議会でも質問させて貰ったんだけど、当時はインバウンドが盛んで、空港拡張や国際線への取り組みなんかも始まった頃でね。でも自分の中で高知県って、人の流れが西の方ばっかりに流れていってるのがもどかしくて、そこで考えたのが空港からのアクセスでした。突拍子もないと言われるかもしれないけれど、新幹線の話まで波及してね。ごめん駅と空港を鉄道で結びたい。高知駅までのバスだけでなく、空港アクセス線があれば、観光も東西に分散する。コロナ禍になって益々その重要性を感じました。このままでは、公共交通の存続は危機的状況だし、守る意味でも新たな利便性を追求すべき時がきたと考えています。
稲葉
空港直結って便利でいいですね。自分は高知に来るまで政治の世界には無縁で、地元にいた時とかは、政治家さんと話したこともなければ、雲の上の存在みたいな感覚でした。だけど田中さんのように熱い思いを持った県議がいることが分かったし、一緒に課題を共有することができるのって有り難いなって思います。僕たち世代の声も届けたい。是非、政治に反映していただける活躍を期待しています。
田中
ご期待にそえるよう頑張ります。もっと語らせて貰えるなら、南国市でね。土佐酒を盛り上げていきたい。高知大学の農林海洋科学部なんかとも連携しながら、風土にあった酒米を研究することで消費にも繋がるし、杜氏の養成学校もあったらいいですね。コロナ後を見据えて、輸出の方向性も探っていけたら理想的だし、実現できるように頭の中では構想が拡がっていっています。
政治のことにあんまり興味ない人とか、知らない方に対してこそ、知って貰うきっかけづくりをするのが大事だと思うんですよね。私は県議とは違う分野で生きてきた人間ですが、行政とうまくタッグを組むことが必要な場面が多々ある。そのパイプ役として田中県議には頑張っていただきたい。またお二人のような若い方々にとっては、また帰って住みたい町であり、移り住んでみたい町であって欲しいと思うんですねやっぱり。人口もなんとか維持して欲しい。
田中
南国市、いま頑張っているとは思います。まだ下がってはいるけど微減。他に比べると大幅な人口減はみられない。一方、小松さんの言うとおり、移住に対しては高知県下でも最低レベル。熱のいれようが甘い。僕も大阪の移住フェアに知事を引っ張って行ったりしたけど、なかなか結びつかない実情がある。空き家問題の解決も含め、受け入れ体制の充実や子育て支援策の拡充といった部分も、まだまだこれから検討していかないといけない課題が山積み。反転攻勢の波に乗り遅れず、本気の人口減対策にも取り組んでいきたいと考えています。
情報発信の手段として、これからはITを活用せざるを得ないと思います。こういう話を県民に伝えていくには、ポスターやリーフレットだけではリアルじゃないし、この人どんな人なんだろう?って知りたい場面で、ホームページなり、SNS見たらこんな考えの人なんだ、南国のためにこんな活動をしてきた人なんだってすぐ分かる。今後、そういうのはやっていくつもりはないですか?
田中
実は遅ればせながら、ホームページを立ち上げる準備をしています。そこから、SNSに連携して活動を定期的に発信していけたらと思っています。
早くお願いします。どんどん発信していきましょう。
田中
南国市は香長平野の大部分を占める肥沃な土地柄もあり、昔から農業を中心に栄えてきました。農家を守っていかないかんというのが僕の使命のひとつ。高齢化はどんどん進んでそれにコロナ。本当にしんどかった。県の執行部とも苦しいシシトウに関してバリバリやり合ったし、お米一辺倒の質問もしました。一定、県からも対策はいただけたけどまだまだ足りない。苦しんでいる皆さんの姿に、政治家として忸怩たる思いの連続でした。けれど、その分もっともっと次への挑戦に強い覚悟ができました。
小松
こうやってお話していると、改めて南国ってすごく潜在力の強い町ですよね。
田中
はい。人の力も強い町だと確信しています。僕は性格的に誤解されやすいところもあるけれど、利他の精神は人一倍あると自負しています。包み隠さず話すと、コロナ禍、僕自身が潰れそうになった時期もありました。そんな時に皆さんが支えてくれた。一人じゃないです。こんな時代だからこそ、知ることができた現実もある。新しい発見もしかり。みんなで、夢のある南国市の未来図を描いていきましょう!

現役大学生 稲葉 涼太

愛媛県松山市出身。高知大学地域協働学部 在学中。地域社会をより良くする方法を学ぶために高知へ。豊かな自然の中で、学術的な学びのみならず、実践的な学びを経験している。

現役大学生 小松 かのこ

南国市出身。慶應義塾大学法学部 在学中。上京を機に、故郷の豊かさを改めて実感。魅力をそのままに、これからも皆が胸を張れる地元で在り続けて欲しいと願う。

林 正和

眼科専門医。ごめん林眼科院長。徳島大学医学部卒業後、JA高知病院や徳島大学病院での勤務を経て、2005年ごめん林眼科を開業。

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